〔クロスマーケットアイ〕米経済対策公表で材料出尽くし、指標・企業業績に注目シフトへ

外国為替   2009-01-09 13:36   阅读7   评论5  
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<東京市場 9日>

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日経平均   |国債先物3月限 | 国債298回債  |ドル/円(12:56) |

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   8792.72円 | 138.95円 | 1.295% | 91.28/31円 |

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-83.70円 | +0.26円 | -0.005% | 91.14/18円  |

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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。

下段は前営業日終値比。為替は前営業日NY終盤。

 [東京 9日 ロイター] 3連休を控えた9日の東京市場は、為替がやや円高方向に

動いたことなどで午前は株安/債券高の展開だった。背景には、これまで期待が先行して

いたオバマ次期米大統領による経済対策の骨格が8日に公表され、材料出尽くしで株売り

が先行した事情がある。今後はマクロ指標や企業業績の推移にマーケットの関心が集まり

やすくなるとの声も出ており、今夜発表の米雇用統計の結果次第では、週明けの東京市場

が波乱の展開になることも予想される。

 

 <ハイテク中心に利益確定売り>

 

 株式市場では日経平均.N225が前場で続落。午後になって前日比小幅高での取引が続

いている。ドル/円<JPY=>が91円台前半へと円高方向に振れたことを受け、ハイテク株

を中心に利益確定売りが出た。9日発表の12月米雇用統計を控えて海外勢の売買も細っ

ている。年初から米経済対策期待を背景に日米の株式やドルが買われてきたが、市場では

「オバマ次期米大統領が20日の就任を待たずに経済対策の規模を発表したことで、材料

出尽くしになった」(三菱UFJ証券?シニア投資ストラテジスト、吉越昭二氏)との声

が大勢を占めている。

 オバマ次期米大統領は8日、景気てこ入れに向け中間所得世帯を対象とした1000ド

ルの減税実施や、家庭のエネルギー効率向上を図る方針を明らかにした。経済対策の規模

は約8000億ドル(約72兆円)となる見通し。

 三井住友銀行?市場営業推進部?チーフストラテジストの宇野大介氏は「市場のセンチ

メントが『根拠なき楽観』から『根拠ある悲観』へシフトする可能性が高い」という。

「雇用創出やインフラ、環境?エネルギーなど予算の振り分けについて、市場はあまり関

心がない。株式市場でのオバマ?ラリーは、ピークに達しつつある。ドルについても、材

料出尽くし感で円高に戻っている。15日のECB(欧州中銀)理事会では、追加利下げ

の可能性が高く、ユーロ売りも加わり円が再び全面高になる」と予想している。

 りそな信託銀行?チーフストラテジストの黒瀬浩一氏も「景気対策は、ほぼ事前に予想

されたものでザプライズはない」と述べつつ「むしろ、財政赤字に配慮をみせ、規模的に

は予想の下限に近いものになったとみている。これは、市場心理が小康状態になったため、

赤字拡大を懸念する反対論者にも配慮する余裕ができたということだ」と分析している。

 

 <雇用統計が大幅悪化なら、マイナスの連想も>

 

 一方、東洋証券?シニアストラテジストの児玉克彦氏は「景気対策に大きな反応はなく、

期待感は徐々に色あせつつあるようだ。景気後退に対する懸念は依然強く、就任式の20

日を前に株価が下落基調に入る可能性もある」と先行きの展開を警戒する。さらに

「12月米雇用統計はある程度悪化を織り込んでいるが、非農業部門雇用者数で60万人

レベルの減少(ロイター調査では55万人減少の予想)となれば、株があらためて売られ

るかもしれない。来週以降から発表が始まる10─12月期決算をみて、来期以降の展望

を探ることになりそうだ」とマクロ指標や企業業績の動向が株価を左右していくとみてい

る。

 三菱UFJ証券の吉越氏も「今回明らかになった対策に金額的な上積みや新たな対策メ

ニューが出れば、あらためて日米の株式が買い直される可能性もあるが、当面の焦点は日

米の企業決算に移る」と予想する。

 他方で、りそな信託の黒瀬氏は「景気が悪くなればなるほど、一段の対策が打ち出され

るとの期待は続いている。経済指標は当面悪化を続けるとみられ、折にふれて市場が一段

の対策を催促にいく場面もみられるだろう」と予想。その上で「最終的には対策への期待

が下値を支える形でレンジの下限がサポートされると予想している」と株価は大崩れしな

いとの見方を示した。

 <円債市場で懸念される米住宅ローン金利引き下げめぐる法案審議>

 円債市場でも、オバマ経済対策の発表を契機に、足元の悪化する経済指標などに視線が

集まりやすくなった。米金利の上昇に歯止めがかかり、ドル安/円高、株安など外部環境

の変化で、国債先物<0#2JGB:>は一時、中心限月3月限が一時、前日比34銭高の139

円03銭まで買われた。前日は株安にもかかわらず長期ゾーンを中心に銀行勢の利益確定

売りが膨らんで急落したが、きょうは株安に1日遅れで反応。「一段の雇用悪化を印象付

けた7日の12月のオートマチック?データ?プロセッシング(ADP)全米雇用報告を

きっかけに、オバマ次期米政権が打ち出す経済対策に対して、根拠なき過度な期待がはく

落し始めた」(大和住銀投信投資顧問?国内債券運用第二グループリーダーの伊藤一弥氏)

という。

 また、いったんは落ち着きを取り戻すかと思われた米金融不安に対する懸念もくすぶっ

ている。米民主党のリチャード?ダービン上院議員(イリノイ州)は8日、住宅差し押さ

えに歯止めを掛けるため、破産裁判における裁判官が住宅ローンの条件を改変できるよう

にする法案をめぐり、シティグループが支持することで合意したことを明らかにした。

 前日の米市場ではシティグループや住宅関連などが買われるなど、いったん好感した格

好だった。だが、市場では「仮にローン金利を引き下げた場合、資産担保証券のデフォル

ト事由に抵触する可能性がある。本来のキャッシュフローが入らず、資産担保証券のさら

なる価値下落を招きかねない。さらにシティの業績にも影響を与えるのではないか」(国

内金融機関)との懸念の声も浮上している。

 実体経済が悪化の一途をたどっているだけに、金融不安の再燃は、負の連鎖を連想させ

やすい。「海外勢は、米政権による政策への期待はく落とともに、質への逃避で株売り/

債券買いの動きを強めるのではないか」(同)という見方も広がりを見せ始めている。

 

 <前日欧米市場での円高、きっかけは英利下げ後の思惑>

 

 東京市場での株安の材料にされた外為市場での円高方向へ動きは、表面上は英利下げの

発表がきっかけだった。一部で1.0%の大幅利下げを予想する声もあったイングランド

銀行(英中央銀行)の利下げが0.5%にとどまったことで、海外市場では英ポンド買い

が加速。対ドル<GBP=D4>で一時、1.5374ドルと3週間ぶり英ポンド高水準を更新し

たことで、対英ポンドでのドル売りが他通貨にも波及したという。前日海外の取引でドル

は一時90.83円まで下落し、1月2日以来1週間ぶりの安値を付けた。

 米ウォルマート?ストアーズ(WMT.N: 株価, 企業情報, レポート)の12月既存店売上高が予想を下回り米消費への

懸念が強まったことや、オバマ次期米大統領が「何もしなければ失業率は2ケタに達す

る可能性がある」と述べたことも、ドル安の手掛かりだとする声もあった。

 米雇用統計の発表をきょうに控えて「特に対ユーロでドル買いが勢いよく進んだので、

イベント前にいったんポジションを落としておこうとする動きが出やすかった」(外銀)

タイミングだったという。「予想以上の落ち込みを見せる米経済指標を通じて、オバマ次

期政権に対する期待感が少しずつはげ落ちてきた」(都銀)面に注目する声も出ている。

 ところが、東京市場に入ってドルは91.59円まで切り返した。きょうは日本の連休

前で実質的に実需の売買が集中する5?10日にも当たるため、輸入企業を中心にドル買

いが先行した。

 しかし、正午前には、ドルは力なく反落。91円前半のもみあいとなった。12月米雇

用統計は前月に続いて米景気の大幅減速を示す内容となる見通しで「積極的にドルを買お

うと思う向きはほとんどいない。ドル以外の通貨も弱いのでドル安がなかなか進まないが

米経済指標の悪化は深刻。ドル安という大きなトレンド(の実現)が少しずつ近づいて

きた気がする」(別の都銀)との声が出ている。

 (ロイター日本語ニュース 田巻 一彦;編集 宮崎 亜巳

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